どうして古文が嫌いになるのか
古文が嫌いな人は、どうして嫌いなのか。
いろんな理由があると思いますが、僕の中ではハッキリしていて、
1.文法ばっか
学校の授業って、意味分からんくらい文法を教えてきますよね。
学校の授業は「…こそ、~けれ」とか「せ、し、す、する、すれ、せよ!」みたいに謎の暗号をめちゃめちゃ覚えさせられる。
これだけ見たら、怪しい宗教にしか見えない。そりゃ嫌いになるでしょ。
いきなり文法じゃなくて、こっちが「古文の楽しさ」が知りたい。
「古典文学ってこんな面白いんだよ」からやってくれれば、やる気が出るのにね。
2.話が意味分かんない(つまんない)
文法が嫌いになった僕は、文学を読んでみました。
っていっても本屋で古典文学を買ったわけではなく、教科書の「現代語訳」を読んでたんです。
文法も単語も分からないので、教科書本文は無視。「現代語訳」だけ読んでました。
しかし、そこで気づいてしまいました。
古典文学、まじでつまらない。というか意味分かんない。
当時高校生の僕からみた「古典文学」の印象は、
・偉い人が無理やり結婚する
・いきなり出家する
・急に和歌を読みだす
この3点。
「え、なんか気づいたら出家してるわコイツ」とか、
「え、コイツ急に和歌よみはじめたww」って思ってました。
昔の人の気持ちが全然分かんない。
文学や小説を読む楽しみって「感動」とか「共感」とかですよね。
でも気持ちが分からない。だから共感もクソもないんです。
古文を勉強する前に「古文常識」を
古典文学に全然共感できないのは、
「古文常識」ってのは、簡単に言えば文化とか、生活とか、身分とか、昔の人にとっての常識みたいなことです。古典文学に全然共感できないのは、昔の常識が分からないからなんです。
たとえば、アニメ全然知らん人は、オタク友達の熱いアニメトークが全然意味分からないし、つまらないですよね。
楽しく会話するには、アニメの情報を仕入れるしかない。要は「アニメ常識」を勉強すればいい。
古文も一緒で、話の内容が分かるようになるには「古文常識」が必要なんです。
古文でもよく出る「恋愛」を例にあげましょう。
好きな人との連絡手段は、基本ゼロです。あって「ラブレター」くらい。もちろんLINEなんてないし、既読スルーで悩むこともありません。
というかそもそも「付き合う」とかいう話じゃない。
偉い人が、キレイな女の人と会いました。したらいきなり「気に入った!今からオレの女!」みたいになって、強制的に子供つくらされる(オトナの関係)みたいな感じ。ひどいっすよね。
今の偉い人がそれやったら、一瞬で炎上して辞職ですね。
逆に身分が低い人だと、好きな人としゃべることも許されないとかも。偉い人の勝手な都合で、よう分からん奴といきなり結婚させられたりもします。
こんな感じで、今のわたしたちの生活と比べると、恋愛の仕方も違えば、
そんな”別世界”の話が、しかも難しくて意味分からん”古文単語”で書かれてるわけです。
「意味分からん」の2乗です。こんなん面白いワケないでしょ。
とはいえ、いきなり文法とか古文単語やったら大変だしつまらないっすよね。
だからまずは「古文常識」から学んだ方がいいんです。
古文常識はマンガで!?
でも「古文常識」って言われると、ちょっといかついですよね。難しそうですよね。
「うわー暗記しなきゃいけないのかー」
「どうせ難しい漢字ばっかの用語覚えるんだろうなー」
そう思われるかもしれませんね。
でも心配しないでください。暗記不要。難しい漢字もない。
源氏でわかる古典常識 新マンガゼミナール
- Lv.0
- 古文常識
「源氏物語」を題材に、古文常識を紹介してくれるマンガ。
基本は恋バナ。ドロドロの恋愛話(母親を好きになるとか、不倫しまくるとか)がマンガになっていて、ちょこちょこ昔の知識をはさんでくれるので、めっちゃイメージしやすくて分かりやすいです。
ちなみに絵も良いっすね。光源氏イケメンだし、女性たちみんな可愛い。
こんな感じで、古文の勉強を始める前に、いったんマンガで「昔の人の生活や文化」を感覚的にイメージしてください。そうすれば今後の古文の勉強が一気にやりやすくなりますよー。
古文は「日本語っぽい外国語」
マンガで「古文常識」を身につけたら、あとは「古文単語」「文法」の勉強。
ここで1つ、意識してほしいことがあります。
古文は「日本語」だと思わないでください。むしろ
たとえば、
「心あらん友もがなと、都恋しうおぼゆれ」(徒然草)
微妙に「今の日本語」と似てるけど、「もがな」「おぼゆれ」とか、意味分からんでしょ。
このように、古文は「今の日本語」とは全然違います。もはや外国語です。
もっと言ってしまえば、古文は外国語だから、勉強法は英語と一緒です。
英語と同じように「単語」「文法」とかを勉強すりゃいいんです。
暗記量がめっちゃ少ない。外国語にしてはチョロい。
「古文は外国語だ!」というと、英語と同じくらいハードと思われるかもしれませんね。
でも、全くそんなことない。
「外国語」として考えると、
古文の大学入試で覚えるべきと言われている古文単語の語彙数はだいたい500です。
ちなみに英単語でいうと、難関大合格には約5000語覚える必要があると言われています。
古文は500で、英語は5000。覚える量10分の1っすよ。
しかも英語と違って、古文単語は日本語っぽいから覚えやすい(というか元々は日本語だったから似てる)。
暗記量も英語の10分の1とめっちゃ少ないうえに、日本語っぽくて覚えやすい。
ね、めっちゃお得でしょ。
【決定版】古文嫌いにピッタリの3冊
では早速、古文をはじめる人にピッタリの参考書を教えます!
安心してください。
「嬉しい」の2乗です。これで無理だったら諦めてくださいw
古文単語ゴロゴ
- Lv.1
- 古文単語
「ゴロ合わせ」で覚えられる超有名な単語帳。
面白おかしく「ゴロ」で覚えられるので、古文嫌いにとってはめっちゃラクでありがたいです。(※たまに下ネタも出てくるので楽しいw)
難易度が「A, B, C」の3段階に分けられているので、最初はAだけ覚えてください。最初から全部覚える必要はないです。
富井の古典文法をはじめからていねいに【改訂版】
- Lv.1
- 古文
- 文法
タイトルの通り、文法を「はじめから」勉強する人向けに、めっちゃ「ていねいに」解説してくれています。
古文が苦手だと思っている人にとっては相性バッチリの参考書です。
基礎からのジャンプアップノート 古典文法・演習ドリル 改訂版
- Lv.1
- 古文
- 文法
ぶっちゃけ問題集はどれでもいいんですが、この段階はまだ「初心者」レベルなので、難易度が低くカンタンなものを解きまくることをオススメします。
この問題集は難易度が低く、解答も見やすいので使いやすいです。
「はじめからていねいに」を読んで、理解できたところをこの問題集で練習してください。